Trist

世界のマイクロソフトがなぜ小さな街の小さなオフィスTristと手を組んだのか?

世界のマイクロソフトがなぜ小さな街の小さなオフィスTristと手を組んだのか?

「あなたの娘さんが大きくなった時、
あなたが何を成し遂げたのか、
想像さえできないような社会にしましょう」

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(執筆:Trist代表尾崎)

日本マイクロソフトの執行役員 政策渉外・法務本部長スサンナ マケラさんからこの言葉をもらい、
真夏の山手線の中で嬉し涙をこぼしたのが、今から約3か月前。

その時から更にさかのぼること4か月。
2016年3月。地元でキャリアを活かして働ける場所「Trist」を作ると決め、
クラウドファンディングを始めた頃、
私は日本マイクロソフトにコンタクトを取り始めた。

初めは「ママたちの再就職教育のためにパソコンを
何台か貸してもらえたりしないかな」というお願いをするために、
流山の乾さんに繋いでもらった。

期待はほとんどしていなかった。
ビックブランドを持つグローバル企業で
働き方改革の最前線を進んでいるマイクロソフトが
まだ始まってもいないTristに協力するメリットが
ほとんどないと思っていたからだ。

私は運が良かった。
本当に運が良かった。

まず、働き方改革のリーダーとしてマイクロソフトに数か月前まで在籍していた小国さんと出会った。
彼が「この活動は本質的で、会社として協力するべきだ」と、
どこに持っていけば話が上手く進むか、社内の関係者の反応を探ってくださった。

この時点で、パソコンの提供だけでなく、
教育プログラムも一緒にできないか?という話になった。

しかし、社内で多くの信頼を獲得している小国さんが説明しても
なかなか話が前に進まない。

だが、私はその後、最高の出会いをすることになる。
マイクロソフトで地方創生のプロジェクトに関わっている方と話ができた。

優秀な彼が、本来の仕事だけでも
十分毎日忙しくされていることは容易に想像できた。
それでも彼はTristの活動を説明した時、
「マイクロソフトとしてやるべきだ」と言って
自分の直接の担当領域ではないにもかかわらず全力で進めてくださった。

そして、ついに役員へのプレゼンが実現したのだ。

「ブランクのあるお母さんたちにとって
マイクロソフトのExcelやPowerPointが再就職の障壁になっているのであれば、
それをマイクロソフトが後押しすることが、どれだけ勇気づけられることか。
マイクロソフトと一緒にやることに価値がある。」

そうお伝えした。

私は英語がしゃべれないので、恐ろしく緊張した。前の日は眠れなかった。

スサンナさんはとても優しく
「働き方改革を花火で終わらせるのではなく、しっかりと根付いたものにしていきたい」
とTristのビジョンに共感してくださり、協力を得られることになった。

うれし涙を流しながらも、ここで終わりではない。
ここからさらに試行錯誤の連続だった。

教育コンテンツといっても
ただのパソコンスクールのようなエクセルやパワポのプログラムではない。
介護や子育てで離職してしまった方々に
本当に必要なコンテンツを一緒に何度も議論しながら考えた。

  • 一度仕事を辞めてブランクが空いてしまった方々に対する「マインドセット」
  • 最新版のソフトに慣れて思い出してもらう「ソフトウェアスキルセット」
  • 離れた場所で働くという新しい働き方を行うため、情報セキュリティに関する一般的な理解など「リモートワークスキルセット」

この3つの▶︎プログラムを実際に8名のお母さんたちにフィジビリとして実施。

ワーカー候補のお母さん5名と トレーナー候補のフリーランスの方3名。
ワーカーの中ではすでに新しい会社で都内半分、
Trist半分の働き方を初めており、 採用面談も数社進んでいる。

フリーランスで翻訳やWEBディレクターとして
すでに地元でリモートワークをしているお母さん達にとって
トレーナーという新しいキャリアの可能性を提供することも目指している。

先週、8名のお母さんたちと日本マイクロソフトを訪問し、
役員のスサンナさんと意見交換を行ってきた。


「孤独を感じていることはパイオニアである証拠。
あなたたちから働き方は変わっていきます。応援します。」

という素晴らしい言葉をもらった。
みんな涙をこらえるのに必死だった。

「国が何をしてくれるか、じゃない。あなたが国のために何ができるかだ」
スサンナさんは最後にケネディ大統領の名言を引用された。

働き方改革は国が進めるのを待つのでも、
企業が変わるのを待つのでもなく、
私たちから変えていく。
大きなインパクトを出すことだけが改革ではない。
小さな街の小さな場所から一人ずつ変えていくことも改革だ。
そう本気で思っている。

素晴らしい企業の素晴らしい人々に出会えたことを
本当に本当に感謝している。

これから、この教育パッケージに他の企業の協力も得ながら、
流山だけでなく、全国に広げていきたい。