Trist

日本マイクロソフト執行役員スサンナ・マケラ氏

日本マイクロソフト執行役員スサンナ・マケラ氏

働き方改革の先進企業である日本マイクロソフト執行役員のスサンナ・マケラ氏に「これからの働き方」について地元フィンランドの事例を交え、お話をお聞きしました。

<プロフィール>
スサンナ マケラ氏(Susanna Makela)
日本マイクロソフト株式会社 執行役員 政策渉外・法務本部長
1995 年 フィンランドのジャムサ地方裁判所裁判官研修プログラム修了後、サンタラ法律事務所 弁護士。パーキン エルマー(ウォラック)、ダニスコ(デュポン)のリーガルカウンセルなどを経て、2002年ノキアコーポレーションに入社。同 グローバル セールス・マーケティング 知財・政策渉外ディレクターなどを経て、2014年マイクロソフト モバイル フィンランド アシスタントゼネラルカウンセル。2015年7月より現職。
弁護士として企業内法務の分野における20年以上の経験に加え、ビジネスコーチングの認定を受け、Diversity and Inclusionや変革を推進するリーダーシップ・人材育成に取り組む。

働き方や仕事のあり方が変わると学び直しが必要

フィンランドでは、一度社会に出ても学び直すことは当たり前に行われています。民間の企業が用意することもありますし、公立でも私立でも大学に通うのは年間1000円程度で、基本的には無料です。社会人になっても「違うな」と思ったら、いつでも学び直すことができます。学ぶ機会は誰にでも平等に与えられています。

働き方、仕事のあり方自体大きく変わる上で、全ての自治体、民間企業が一緒になって、学び直しの機会を作ることが必要だと考えています。

日本の働く母親は会社ではテキパキと優秀で、家で家事もこなしますよね。
それは、すごい能力だと思います。プロジェクトマネジメントそのものです。しかし、本人がそれに気が付いていないことも多いのではないでしょうか。

だからこそ、Tristの行っているキャリア教育プログラムを通して、自分の能力を正しく理解することは大切な機会ですし、子どもができた後の新しい働き方のための学び直しは非常に重要です。

私は弁護士でもあります。人口知能の技術が進むと、法律相談や判例はAIができてしまいます。将来、弁護士は仕事があるのだろうか?その時のためにどう備えるべきか?を私も考えています。
どんな仕事についている方も学び直しを積極的に行って、大きく変化する前に準備をしておくことが重要です。

法律でしばるよりも、文化を変える必要がある

学ぶ機会と同じようにキャリアを選ぶ機会もフィンランドでは誰にでも平等に与えられています。
小さい子を持つ親は夏休みなどをどうするかは日本と同じように悩んでいます。夏休みを父親と母親が交互にとったり、NPOが行っている夏合宿を利用したりしています。
また、法律で、初めてお子さんが学校に行く時はパートタイムにするという権利があります。

しかし法律でしばっても、社会から否定されると権利は使いにくいものになります。子どもが小さいときはパートタイムで働くという価値観を差別するものではなく、敬われるものだという文化を作っていかなければなりません。法律になったからと言って文化が変わるものではありません。雇用される側が発信し、ボトムアップで声を上げることも文化をつくっていくために非常に重要な要素です。

また、女性だけではなく、男性も変化していく必要があります。育児に参加する男性の給料や出世に影響を与えないことはもちろんのこと、ロールモデルになる男性にスポットライトを当て表彰したり、積極的に取り組んでいかなければなりませんね。また、男と女ではなく、少し前の世代と今の世代の意識をすり合わせていく必要もありますね。これらはすごく時間のかかることですが、どんな素晴らしい戦略があっても、実行するのは人です。
人こそが一番の財産だという所に行きつけば企業の経営者も働き方を考えると思います。

Tristへのメッセージ

Tristで働く皆様には、自分自身のためにという以上に、これからの道を開く意識を持ってください。変化が簡単だったら、みんな実行できています。大変なことも多いと思いますが、もっともっと広く展開していってください。