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<コラム>14歳天才プログラマーと20歳元プロテニスプレーヤーの兄弟と話して気が付いた「自分の親としての中途半端さ」を書いたら彼らの父親から強さと愛に溢れたメッセージを頂いた話

未踏ジュニアスーパークリエータに選ばれた加藤周さん。14歳。
「未踏」は、経済産業省所管である独立行政法人情報処理推進機構が主催し実施している、”突出したIT人材の発掘と育成”を目的として、ITを活用して世の中を変えていくような、日本の天才的なクリエータを発掘し育てるための事業。

未踏について>>>

お兄さんは元プロテニスプレーヤー。怪我をしてしまい、テニスを辞め、今は家の事業を回しつつ、都内のベンチャー企業にインターン中。

お兄さんについて>>>

どうしたら、双方に違う分野に長け、さらに素直でまっすぐな子どもが育つのか?親として非常に興味を持ったので、色々聞いてみた。

親の時間的なコミットと一定の強制力

加藤兄弟の親御さんはプログラマーでもテニスプレーヤーでもなく、北海道の函館で「こどものくに」という公園運営会社を経営。

プログラミングもテニスも全くわからない中で、二人の子どもが「これで世界一になる」と決めたことに関しては情報をどんどん取りに行き、提供する。

「これで世界一になる」と決めるのは子ども達だが、決めたのであれば半ば強制的に継続をさせるのは親の役目。

毎日、朝のテニスの練習に付き合う。プログラミング中も仕事をしながら横にいる。遊びに行きたいなら、終わってから。

「好きで始めたが、子どもだから嫌になるときももちろんある。しかし、父がずっとついているので、やめることができない。すると、いつの間にかやり続けることが当たり前になり、やらないことができなくなった」と二人とも言っていた。

好きなものは親が強制させると嫌いになるから、できるだけ自発的に自立的にと考えていた。が、やはり、それでは継続しない。すると「一定のライン」を超えられない。そのラインを超えないと次の面白さを感じないということだろう。

継続し量を質に転換でき始めると親の強制力なくして、自分で回っていく習慣をつくることができる。

初期に掛かる時間とエネルギーは「継続する習慣」「抜ける感覚」を身につけさせているのだと思った。

時間をかけず、エネルギーもかけず、好きなものを勝手に継続してくれたらいいなーと思っている私の中途半端さよ。

絶対ブレない親の軸があるから、安心して思いっきり飛べる

「若くしてたくさんの一流と出会い、様々な環境でチャレンジしてきた二人にとっての軸は何か?」
と聞くと二人とも即答で「親です」と答えた。

とにかく、父親の考え方がブレない。
「周りと同じことをするな。自分が世界一になれるものを探せ」

世界一になることから逆算して今やるべきことに時間を使うことにを徹底していること。
空いている時間は自分の技術とアイディアを磨くことに当てている。

さらに若くして多くの大人がいる環境で育っているので、コミュニケーション能力が非常に高い。
自分よりも年上の方々に教えてもらうために、失礼のない話し方を身に着け、素直にアドバイスを聞き、自分の成長につなげることができている。

人と違うルートを歩んでいても、環境にいても、不安にならないのは口先だけではなく、絶対的な親の指針があるからだ。だから、大人の人たちにどんどん話しかけていける強さを持っているのだ。

「将来は人と違った子になってほしいが、ちゃんと学校行ってある程度みんなにあわそう」という私の中途半端さよ。。

「引かない」親が情報で武装すればブレない。ブレない親がいれば子どもは強くなる。

加藤兄弟の親御さんに文章を確認してもらったら、お父様からすばらしいメッセージをいただいた。私だけのものにするのはもったいなくて、許可を経て、こちらに掲載させてただくことにした。
全ての子どもを愛する親に読んでいただきたい。

「私はすごい父親ではないということです。私は大地と共に全国を試合で歩きました。そして色々な人たちと会っていくうちに、強い子供の親には一定の法則があるということに気づきました。それは「引かない」ということ。がむしゃらに欲しい物を取りに行く姿勢です。
この世界では当たり前のことが日本ではなぜか美徳とされません。そして田舎へ行けばいくほどその傾向は強まる。
自分は絶対に引いてはならないんだ、引くとそれがそのまま息子たちの不利益に直結する。この役割は自分なんだと強く思いました。そして反対側の役を妻にして。
絶対引くわけにはいかない。それはまた自分の会社経営にも役立ち、地方のレベルでやるのではなく全国のレベルでやろうというきっかけにもなりました。
結局、息子たちのためと思ってやっていたことは自分の成長につながった。
共に成長していたのです。
また子供は一人では絶対やりません。よく言われることが好きなことをやりなさいと言いますが子供は好きなことをやり好きな時にやめてしまいます。壁にぶつかるから意味があるのでそれを逃げてしまっては逆効果です。何を教えているのかわからなくなる。
そして「この子はなにも続かない」と言う。答えは簡単です。自分を見ればわかることです。
なにか成し遂げたことなんてないし、努力を重ねて全国に行ったことなんてないのです。
それを子供に強いる。無理に決まってます。凡人の子はまた凡人です。
ただここからが面白い。子供に「引かない」親と情報を掛け合わせる。「引かない」親が情報で武装すればブレない。ブレない親がいれば子供は強くなる。
どんな分野でもこの法則はなりたつと思います。全国までは絶対に行けます。僭越ながら、尾崎さんのように子供の事を考えて自分は中途半端だとおっしゃってますがその思いだけで十分だと思います。そして何かを一緒に初めてみてください。すぐに変わっていきます。 そして子供とは付き合えば付き合う分だけ、愛した分だけ確実に何かをやって成長してくれると確信します。
今後ともよろしくお願いいたします。
2019年2月14日
加藤健一